(第一部)
女装人口はいったいどれくらいるのでしょうか?
あなたの身のまわりを見渡して、あぁこの人はと思う人はいませんか?!
かなり思い当たると思います、でもその人が女装するとはかぎりませんがか
なりいる事はたしかな事です。ここ数日間は女装人口について、かってな科
学的推論証拠で証明していこうと思っています。
女装人口の突破口はどんなところかと申しますと、新聞や雑誌・インタ−ネ
ットの掲載口数が重要な資料になります。パレットハウスには10年以前から
積み上げてきた「新人さんアンケ−ト」のデ−タ−があります。皆、女装名
で登録していますので、個人のプライバシ−に関する事は一切ありませんが、
デ−タ−そのものは社外秘にしています。
今回はそれ利用してデ−タ−を一部公表いたします。(具体的数値について
は新聞・雑誌各社の発行部数や宣伝効果率の当社の公表になりますのでいた
しませんが・・・)宣伝回帰率(要するにどのくらいバックしてきたか?)
は大変重要なところです。テレビで言う視聴率とでも申しましょうか。
女装のもつ顕在率をどのようにするかは、大きく数値を変えることにもなり
ますが、通常いわれている宣伝効果率を利用いたしました。
あまりにリアルな具体的数値はいろいろ問題がありますので、最終的な結論だ
け公開いたします。数値をいろいろ分析してみますとこんなところに到達いた
しました。

女装の顕在率 115/100,000  (約10万人に115人の人が女装体験者)

荒っぽいいい方をすれば1000人に一人は体験したことがあるってことです。そ
のうちの半数は女性ですから、500人の男性を片っ端から聞いてあるけば一人
は該当するわけです。
(* これは擬似女装ではなく本格的な女装という規程の顕在率です)
それではこれから女装をしてみたいと思っている人はどのくらいいるのでしょ
うか。分析にはいといろな方法がありますが、女装の特異性を判断する最適な
方法はみあたりません。
少々荒っぽいかもしれませんが、仮に1%の顕在率(これでいいと思っています)
で計算してみますと1000人に115人は女装をしてみたいと思っているということ
です。そのうちの半数は女性ですから500人に115人。約5人に一人は女装をして
みたいと思っています。
また逆に5人に一人は女装をすごく毛嫌いしている人がいるということです。
1人が毛嫌いしても、中心にいる無関心層が少しづつ移動しているのはたしか
なことなのですが、その1人は完全にはなくなりません。それは今、女装をし
ている人たちの意識の中に「男は必ず女装をしたい」と思っているという誤
った意識を捨てて、もっと現実的な解決策を考える必要があるのではないか
と思っています。無理をすれば、火に油を注ぐことになりかねません。
そのうちに女装の会社の上司や同僚が現れて、社会を構成するであろうと思
っています。
思っていたよりも女装をする人口が多いことは心強いものです。約1億の人口
で115,000人の現在稼動している女装人口はちょっとした都市を構成するくら
いの人たちなのですから、すばらしいと思いませんか。
こんなにたくさんの女装者がいるにもかかわらず、いつも自分は異常だとか、
こんなに考えている人はいないと考えている人たちの数の多さにびっくりし
ています。女装者の発言力の弱さにも原因はあるのでしょうけれども、文化
の流れの中で上流から下流への力は誰にも止められません。そういう意味で
は現在のマスメデアの力は強大ではありました。その中心が芸能スポ−ツで
あることは今も昔も変わりありません。
ただ、これからの文化の中心はマスからミニに移って、その中心はまさにこ
のインタ−ネットであることは心強いものがあります。新しい文化の中心は
ミニメデアが多く出ること、自己の主張をたくさん発信することではないで
しょうか。パレットハウスは今後のミニメデア(あなただけの女装の発信基
地)を応援いたします。昔のようにマスにはなる必要がないのです。これか
らの一番大切なことはポリシ−とかセンスとかが重要なことであって、それ
のないメリハリのないマスメデアは自然に淘汰を余儀なくされるでしょう。
女装をするだけでなく、できるだけたくさんの方が女装の発信者になられん
ことをお勧めいたします。
それでは、女装を始めた動機はいったい何だったのでしょうか。
これもパレットハウス内に蓄積されている膨大な資料から分析されます。一
番多いのは20才前後からという意見が多いのですが、よくよく聞いてみます
と、モチュベ−ションの初期は中学生くらいの性徴期にあります。女性を意
識し始めての意外な人は、身近にいる人、一番多いのはおかあさん、次にお
姉さん、妹、他の女性。という順番になります。
最初は何をしたのかで一番多いのは、下着に興味を持つ人が多いようです。
いままでは気づいていなかった、男性と違うものでの下着の持つ存在理由は
女装の動機としてはかなり大きなものがあります。
簡単に書きますと・・・・。
とある日、A君は中学校から帰ると、座敷におかあさんが取込んだ洗濯物が
そのままにしてありました。いつもはそのまま足で蹴散らしながら通るので
すが、一番上にあるおかあさんの小さなショ−ツが目にとまりました。手に
取ってみると意外と小さなわりにはよく伸びるし、肌さわりがいい。今まで
の自分のパンツとは全然違うものでした。
誰のいる気配はありません。その場で思い切ってはいてみようと思いました。
はいてみると、これがまた今まではいていたヤツとかなり違って、気持ちが
いい・・・・。
後はまた、三流小説になりますのでこの辺で止めますが、このパタ−ンが誠
に多いのです。その罪悪感に今も悩ませられている人がかなり多いのも事実
です。
その悩んでいるあなたに朗報です。あなたは正常でこのパタ−ンはかなり確
率としては高いものがあります。決して異常ではありませんので、ご安心を
・・・。
女装の初期は大体の場合は、性を意識し始めてたまたまそこに存在していた、
その事が原因である場合が多い。それが原因で次はパンスト、化粧、衣装、
胸の膨らみ、カツラ、靴、イヤリングやネックレスと際限もなく拡大してし
まうのです。そのうちに家人がいなくなればせっせと女装に励み、自分なが
らに悩みます。
そしていつの日か女装がバレてしまいます。主におかあさんに見つかって、
ひどくしかられます。自分でもよくわからないその行動に対し、強制抑止の
強い意見に対しては、一つは隠蔽する事。もう一つは反発する事。
隠蔽の手段は少なからず規模をできるだけ小さくして、細々と続けること、
このパタ−ンが非常に多い。
次の反発すること・・・。この中には2ッの方向があります。女装の正当性
(人に迷惑をかけないとか、おかあさんだってシャツ着るだろうとか・・)
を主張して、女装をおおっぴらにしてしまう。おかあさんもこれに条件譲歩
せざるを得ない。(例えば、外には絶対に行かないとか、自分の部屋だけだ
とか)
反発のその2、方向を変えてしまうパタ−ン。表面的なとり繕いはするけれ
ど本心はかわらず、抑止に対し反抗して方向をバイクや列車マニア・いろい
ろな趣味を転々とする。
いづれの場合も経済力を伴わない女装には、限界があります。それで大きく
変化を見せるのが本格就職後の一年後くらいが非常に多いのです。就職に伴
なっての人間関係やそのほかの悩みが再発させる原因となります。
先ほど書きました、おあかさんが女装をみつけたときはどのようにしたらい
いいのでしょうか?ほとんどのおあかさんはそれが解っていらっしゃらない。
なぜ女装するのか?不思議???。自分は他を見る時はキレイだったらいい
じゃない・・・とは言っても、自分の身も周りの人には容赦ができない。そ
れで、ついそんなバカなって思いながら、叱ってしまうのです。過去にもそ
んな深刻な相談を受けたことがありますが、行きつく先まで行っての相談で
は解決の道はありません。
女装に対する対策は、事を事大視ししないことです。一番よくない解決の仕
方は頭っからの禁止の態度をとる抑止型。あらゆる意味で硬化させ、事態を
深刻なものにします。
「まずは、見て見ないフリをする」これが大切なんですが、理解する事ので
きない親ほど、うろたえ動揺します。特に強権を奮う男親の支配下の中での
女装は、強い親離れの意思が伴います。
女装の持つ大きなもう一つの特徴は、性の昇華という性格を持っています。
「彼女が出来ない」とか「妻が子供ばかり見ていて、無視する」とか性が昇
華できない場合に現象として起こります。昇華のパタ−ンとしてこれも多い
例なのですが、逆昇華現象として「ほんの冗談でした女装で、自分が意外に
キレイで自分で満足してしまう」脱いでも凄いんですに気がつく男達。も性
昇華の一つで、変更できない大きな要因となります。性の要求が満たされる
と女装は消失します。
ただ、完全には消失はいたしませんので、永く賢くお付き合いをすることは
重要なことです。「彼女ができた」「妻が私を・・・」という事で解決は一
時にはいたしますが、再発はいつも持ちこたえているわけです。
「見て見ないフリをする」事で一応の解決はできると思いますが、前にも書
きました。反抗するの1のパタ−ンの条件展開を拡大していく人もいます。
これ以上は各個人の意思・人生がかかってくる問題となってきますので、真
剣に話して、親と子、妻と夫はしっかりとしたコンセンサスを持ち生き抜く
べき事です。これから先はその生き方に従うべきで、必ずしも間違っている
と考えることはありません。
ただ、急の変革や一応の社会のル−ルがあるわけでそこのところも、よくよ
く考えてくれることは、とても大切なことなのです。
次に女装の主たる要因は女装をしている親の少なからずの希望でなる場合が
あります。
もの心つく前の女装体験、例えば、七五三に振袖を着せられたとか、幼稚園
前までは女の子として育てられたとか、兄弟がみんな女の子で女の子のおさ
がりばかりで親の意見でも、あんたの娘だったらと何度も聞かされたとか、
末は「薫」「雅美」「正美」「実」等のどちらでもとれる中性名をつけられ
て困った話しなども多いのです。
この体験は第一性徴期に生成するもので本格的な性の目覚めとは程遠いもの
がありますが、潜在的には女装の深層心理に大きな影響を与えます。その頃
にはよくわからなくても「男らしさ」「女らしさ」の規程概念を植え付ける
時期にきています。この女装という範疇にはかなり重要なウエイトかかりま
す。「らしさ」の概念は社会的精神のモノサシですから、その人の価値観で
大きく変化します。特に子にとっては親は神様に近い絶対的な権限を持って
いるわけですから、常に子供は追従してしまいます。
ここでの女装は前掲いたしました女装と違って、「弱い女装」が特徴的です。
比較的従順で、現象面での態度も女っぽい人がおおいのが特徴です。それに
比べて、第二性徴期にでる女装は「強い女装」といっても過言ではありませ
ん。ただ一隅に寄り集まればどちらも同じ仲間として共通するのは同じ女装
なのです。
親が女装を排除するには、それらを丁寧に注意しながら排除すれば解決しま
す。いや解決は出来ないかもしれませんが理解ができる段階までたどりつけ
る事までは行けるとおもいます。
次の要因としてはかなり重症な、性障害を伴う場合です。これは性自身を異
物感を持ちながら生活している人達です。これらについては詳しいレポ−ト
がありますので、ここでは詳細をさけますがこれに似た現象を呈する擬似性
障害(要するに自分はそうだ・・・)と思っている人がかなり多いのも事実
です。直感的にそうだと思ってみてもそうでもなかったり、長い期間の観察
と客観的な判断ができる必要があります。具体的には医療・行政・法律・そ
の他の整備が急がれる前ですので、デメリットを考え十分考慮する必要があ
ります。
大体は大きくわけて以上の通りですが、最後に非常に特異なケ−スとして体
験としてだけの女装の分野があります。
はっきり言ってこれは女装ではないかもしれませんが、これもかなり幅が広
く、いやながら「まず、体験」から「一度だけやってみたかった」まで、い
ずれの場合も「体験」以外の意味しかありませんから、一度やればもういい
というパタ−ンです。
でもこれで少なからず女装に転向する人もかなりいるのはどう言うことなん
でしょうか?これは女装の体験を通しての、回帰性、反復性と大きな関係を
含んでいます。
女装の麻薬性という言葉があります。
強い希求心があることが、何度も何度も同じ事をさせる大きな原動力となり
ます。そしてその原動力こそが、女装の麻薬性なのです。
日常的にいつもそれはいつも手にしょうとすればすぐに手することが出来る
距離にあり、しかもそれは禁止されている。
社会のル−ルに照らしても、自分自身の正当性は主張できる。
禁止と正当性の均衡の微妙なバランスの上に女装はあります。女装をする、
しないはそのバランスがこわれてしまうことにあります。初動の引金がその
均衡を壊してしまうと、急に女装へと突入してしまうのです。
その他の原因としては劇場性が大きな要因となっています。臨場感はその劇
を演じる体感として強く残像として焼き付けられます。
「ほんのちょっと・・・」「冗談々々」から、深く女装に浸かってしまうの
には、あなた自身の頭の「良さ」にかかわってきてしまうわけです。何が正
しくて、何が正しくないのかは自分でしっかりとした心の中にモノサシを持
っている中で判断されているというわけです。
一度の体験は一生の体験の始めになる重要なタ−ニングポイントとなります。
それが経済力、時間、共に許せば、女装仲間でいわゆる「壊れた」状態にな
るわけです。
もう一つは先ほど書きました性の昇華とつながりがあります。
「女装をしてみたら、意外とキレイだった」「おかあさんの若い頃とそっく
りだった」というパタ−ンです。
それならもっとキレイになれるのじゃないかと思うことが女装の反復性・回
帰性を強めます。ファッションにも化粧にも敏感になってほとんど女性の感
覚で生活するようになります。
おかあさんの若い頃のパタ−ンは男性が少なからず、おかあさんを慕い思う
心と共通していますし、半分はおとうさんがおかあさんと結ばれた原動力な
のですから当然といえば当然なのでしょう。
この男から女への落差(・・・いやぁ〜、本当にきれいだった・・・)が性
の昇華をさせてくれます。はっきり言って自分のまわりの女性はいらなくな
くなるわけです。それどころか、自分の方がズッ〜とキレイが女性を見る目
をしっかりと変えてしまいます。女性を選択する基準がすさまじい勢いであ
がってしまいます。この基準があがってしまうために将来にわたっていろい
ろな影響が生じるわけです。
これは女装の特異な性格で、女装を毛嫌いしている男性には決して理解でき
ませんが、女性には理解できる行動(納得してしまう)となるわけです。
男性が理解できない理由はそれをしない(女装を)ために起こるギャップな
のですから、本当は一度はやってみたらいいのでしょう。
女装をしない男性は男が好きなんじゃないのか・・・アイッ。・・・が精一
杯の感覚しかないので、ほんの冗談や体験だけのつもりが、のめり込む人の
カルチャ−ショックの落差の大きさに自分ながらどうしていいのかわからな
い、そんな人は誠に数が多いのです。
女装をする人が一番恐怖に感じているのが、しているということが他に知ら
れてしまうことです。
知られないためにはその努力は惜しんではできません。まず一番厄介な持ち
物はどうしているのでしょうか。
一番多い例は自分の車の中のトランクの中に入れるパタ−ンです。
この例で面白い話しがありますので、具体的に書いてみます。
[例その1]
昔の話しですが、名神高速道を車で走っていましたところ、後続の車から追
突されました。通常は「この〜、この野郎!」と車を止めようと思って減速
し始めたのですが、自分の後ろのトランクの中にはなんと開けてはいけない
爆弾又は御禁制品にたとえられる女装用品が入っている事に気がつきました。
あわてて、急加速してその場をはなれました。ぶっけた人はどう思ったでし
ょうネ。慌てて逃げていくのですから・・・。
泣く泣く自費で後ろを直したのは言うまでもありません。あぁ〜あ、悔しい。
[例その2]
自分の運転ミスで橋から水中へ車毎とびこんでしましました。単独事故だっ
たのですが、警察やクレ−ン車がきて大変でした。これも車のトランクの中
に爆弾が仕掛けてありましたので、ドキドキしながら様子を伺っていました
が、いよいよトランクの中。胸の中はもうバックン・バックン。キ−を入れ
開けましたが「大丈夫ですね・・・」の一言でおわりました。あぁ〜あ、よ
かった。
[例その3]
家内が急に「トランクの中に女物が置いてあるけれど、あれ何?!〜?」、一
瞬、心臓を一刺し・・・。以前から覚悟はしていたけれど、ま、その時はそ
の時。「いや〜、この前。俺の友達が女装していて、バレそうになって危な
いので預かってくれって頼まれて、今臨時にあそこにおいているのだけれど、
もうそろそろ返そうかなと思って・・・」とここまで、顛末まで結んでしま
います。話しは「ふnhnn〜ん」で終わってしまいますが、事後処理を慌てて
どうすればいいのか。まさに路頭に迷う心境でパレットハウスに相談にくる
人も結構いるのです。
女装用品には保険をかけましょう。ばれないための保険はそれ相応の保管料
を支払うことです。単純に料金と考えるより、自分のための保険と考えれば
気持ちの整理も出来ますし[例]の状態にはなりません。
他にも自分の部屋(もちろん、だれも入れさせない)とか、押し入れの中に
ガムテ−プで頑丈に開けられないようにして、名前を書いて入れておくとか、
会社のロッカ−の中、天井裏、棚の上。あらゆる所の収納していますが、こ
も、ご禁制の品同様。これはいいと思われる所はありません。
以前関西神戸の大震災の時に、今までは大丈夫だった。隠し場所がばれてし
まい困った例まであります。
[例その4]
私はその地震に半分夢気分で起き上がりました。やや〜!!これは大きい。そ
うしているうちにユサユサときました。家中の物がガチャンガチャンと落ち
てきます。
あわてて、妻を起こし少し落ち着いたので、着替えをして外回りを点検に出
ました。外には隣の人も出てきてもう他の人と話しをしていました。私もそ
の話しの輪に入りました。「こんな体験したことない・・・・」とかいろい
ろ状況を聞いたり、話したり・・・して、しばらくして家の中に入りました
玄関を入ると妻が玄関で正座して、さも私を待っているようです。雰囲気が
違います。「ちょっと、これはなんですか!?」「・・・???・・・」
私はすっかり棚の上の女装用品を忘れていました。妻は私より背が低いので
高い所は絶対安心と思っていたのが・・・。
無残な姿でそこに散乱していました。こんどは私が正座をする番です。地震
の後始末をする前に、まず自分自身の後始末をしなければなりません。ひた
すら恭順の意思を伝え、女装とは・・を説明して、やっとお許しがでたのが
二日後。「家では絶対にしない」という条件付で収拾いたしました。
地震の直接被害よりもこの間接被害の方が大きかった。
やはり、隠し場所で安全な場所は自分の所ではなく、他の場所にすることが
必要です。
パレットハウスではロッカ−室を専用に設けていますが、その安全性を説明
いたしましょう。
まず、これもよくある話しなのですが、電話による女性の問合わせ「お宅は
どんな仕事なんですか?」・・・。
これはロッカ−の預かり証の半券(住所なし・ロッカ−番号のみ)を見て、
それに書いてある電話番号をたよりにして問合せをしてる事が推定されます。
中には「主人の持ち物の中に、預かり証とあるのですが何を預かっているの
ですか?」と単刀直入に聞いてくる方もいます。
いずれの場合も、不審には思うかもしれませんが「お答えできません」の一
点でお話しいたします。どんなにまちがっても「女装用品」とは申しません、
切り口が違って入ってこられても、衣料品の販売(本当はそうなんですが・
・・)とお答えいたします。
女装者が特に注意しなければならない事は、もう安全と思った「高名の木登」
にあります。たかが「預かり証」の半券は女装のすべての重さと匹敵します。
どうしても管理ができないのなら、それさえもロッカ−に入れてしまうこと
をお勧めいたします。絶対にわかるようなところには置かないようにご注意
ください。これ以上はパレットハウスは立入りできません。
次に多いのが電話による依頼です。自分のロッカ−の中の物を・・・して欲
しいと言う依頼です。これにはご本人と声で確認できてもいたしません。ロ
ッカ−の保護預り期間中はあらゆる理由がありましても、本人さんのキ−を
使ってロッカ−を開けることは絶対にありません。
銀行の貸し金庫に準ずる規程を設けてありますので安全性は抜群なのですが、
なかには困った人もいらっしゃいます。
パレットハウスのロッカ−ル−ムをご利用なさった方はわかると思いますが、
ロッカ−ル−ムは完全に独立しています。
まず、カウンタ−で本人確認をしますと、そこの部屋の鍵と、自分のロッカ
−の鍵を渡されます。自分でその部屋の鍵を開け、部屋の電気をつけ、自分
のロッカ−の番号を開けます。勿論、一人です。
それで、困った話しなのですが・・・。
[例その5]
かなり昔の話しなのですが、閉店間際、スタッフが慌てて事務所に駆けつけ
てきました。事態を聞いてびっくりしました。
「お客さんが、ロッカ−室に行ったきり、帰ってこない」
「そんな、ばかな!」
「どうも、初めての人でそのまま、鍵を持って帰ったらしい」
やっと理解できました。段々と慣れると、初めての方にどうも説明不足が原
因だったようです。
パレットハウスはその時どうしたか?
もちろん、そのままにはして置きません。パレットハウスには予備キ−・シ
リンダ−とか予備キ−が保管してあります。緊急避難的な処理としてキ−を
その場で取り替えしました。閉店後の大作業になりました。一本のキ−のた
めにスタッフの持つキ−も全部取り替えとなります。
そして、数週間後その方が来られた時に、鍵はすべてカウンタ−に返却する
事をいつものように、すました顔をして説明いたしました。スタッフの慌て
た事や、それからの作業などはなんら説明もいたしません。
それでは、今はどのようになっているか・・・すべてWキ−になっていて、
スタッフが開店閉店の都度開鍵、閉鍵をいたします。もちろんWキ−はスタ
ッフ以外は持ってはいませんし、不定期に全面的なキ−の更新・交換もして
います。
その後も鍵の持ちかえり(説明不測でもなく・・・お客様のついウッカリ・
・・で)事件がありましたが、緊急避難的にはそのままですが、持ち帰りが
あれば、必ず全部取り替えしています。あわてる事でもありません。
知らない人は、あらぬ老婆心で心配しますが、パレットハウスの二重三重の
鍵でロッカ−を開けても、自分の趣味に合わない女装用品にはほとんど意味
がありません。それは女装を趣味としている人自身がわかっているはずです。
他にも困った話があります。
女装用品を隠す必要のない人はどのようにしているのでしょうか。
まず、一人暮らしの人。これはおおむね女装の環境抜群とでもいいましょう
でもこれもかなり困った話しがあります。
例えば洗濯です。
[例その6]
女物のアウタ−系はクリ−ニング屋さんに持っていけば事たりますが、問題
はショ−ツやブラジャ−の洗濯です。
今日はいいお天気ですので、お部屋の中でも十分乾きます。朝からルンルン
気分で思い切って洗濯をすることにしました。いつもこんな日に洗濯をする
ことに決めていますが、しなければたまるばかりです。
部屋の中にいつものようにロ−プを渡して、思いきり洗濯をしました。後は
乾くのを待つだけです。ボッ〜としているのももったいないので、いいお天
気に誘われて外にでる事にしました。
一巡遊んで帰ってくると、すぐ玄関先で電話(携帯電話なんてない頃の話し)
です。取ってみるとおかあさんです。
「どうしたん?」
「いや、近くに行ったついでに寄ってみたんやけど、いなかったから・・・」
「くる時は電話したからってゆうとったろ!」背筋に寒気がぞぞッ〜!!!
「もう、切るで・・・」 Gatt cTyan!〜!
半分、気が動転していました。モシ居たらどうしてたか?
ショ−ツやブラやスリップが満艦飾よろしく、ハタハタしている中をおかあ
さんに観艦式させてはなりません。
どうしてたやろ。どうしてたやろ。と同じ質問を自分に何度も何度も繰り返
し繰り返し、でも居なかったやな〜。よかった、よかった。
まだ完璧には乾いていない洗濯物を下から見上げながら、ゆっくり足を伸ば
しました。
次の例は一人暮らしの気軽さが招いた。とんだ誤解の例です。
[例その7]
いつもは友達の家に遊びに行くのですが、今日は私の家に遊びに来るという
ま、女装用品はちょっとは自信はないけれど、その辺には置いていないのは
いつも注意を怠らない私の事、いいかな。と思って返事をしたら、今からだ
という。
友達を連れて、私宅のドァ−の鍵を恐る恐る開ける・・・・。セ−フ・・。
いや〜これは、お化け屋敷より恐く、しかも臨場感がある。
「なんにも無いところやけど・・・どうぞ」(心の中は《いやいや、あるで
あるで・・・ここ掘れワンワンてことかな》など、半分ふざけ感覚で上に上
げた。思ったよりもこぎれいにしてある自分の部屋は、自分でも満足してい
る。
「なんか、飲むか・・・・」
「なんでもいい・・・」
「それじゃ〜・・・・」と冷蔵庫を開けた・・・ゲゲゲ・・・冷たくしてあ
る化粧水が・・・真中に・・・。急いでハシに追いやって何もなかったよう
な顔をして、その辺に入っているアルコ−ルを取り出した。
いつもと同じ酒宴半ばとなると、友達もだんだん元気になった。私がトイレ
に通うようになって、友達は勝手に注ぐ。
「あのな。お前、女いるのか?」
「なんで・・・」
「いや、冷蔵庫の中にさっき、化粧水が入っていた」
(ドッキン・・・ドッキン・・・・ドッキン・・・・・・)
「いない、いないって言って、白状しろヤ・・・」
「立派な洋服ダンスの中は彼女の服で一杯やったりして・・・」
(万事休す・・・開けようとしてる)
「実は・・・」(この場はそう言うことに・・・)
「そこは開けないで・・・彼女のものだから・・・」
と手を止めさせた。
急にそそくさと帰り支度を始めた彼の後を玄関まで送り出そうとした。
靴べら・・。靴べら・・と靴だな靴べらを取り出した。
目ざとく友達は、赤い大きなパンプスを発見。もうこれで完璧
「背の大きな人なんやな〜・・・」
と言い残して帰って行った。
それから後、私には背の高い美人の彼女が一緒に住んでいると言うことにな
っている。私も拒否しなかったが、その友達関係の女性の友達はサッパリ話
にものらなくなった。がっかり・・・。
次の例本当は公開したくないのですが・・・・。
[例その8]
「いやァ〜、久しぶり・・・」そうです、毎週々々来ていた人が暫くぶりで
やって来ました。
「どうしたんですか?」
「いや、入院していたんですよ。心臓の手術で・・・、本当は大腸に早期の
ガンがあって、それを調べていたら心臓がかなり危ないってことで、その心
臓を一回止めて、バイパスを通したんです、ガンが私を助けてくれたって訳
です。心臓が止まるってことは本当に凄いことなんですネ。心臓が再起動す
る時というのは、パ〜ッとあの心臓の辺りが赤くなるんですよ」
「いや、私は心臓が止まったことがないのでわかりませんが・・・」
「それでも、女装は本当に凄いなと思いましたよ、あんな大手術をしても、
女装をしたいと思っていたんですから、それで私の人生の中で女装って、か
なり重要な一部を占めていたのがわかりました」
「へぇ〜、そんなもんですかね・・・。それで大腸ガンはどうでした」
「一部の大腸を切り取って、それで終わり・・・。経過観察中で毎月医者に
通っています。心臓もいっしょに・・・。幸い人口肛門なんかつけなくて済
みましたので、また女装ができるので嬉しいですよ」
「ところで、入院している時女装用品どうしたんです」
「もう仕事をして日本中を飛びまわっている女の子と、結婚して家庭の人と
なっている娘が二人がいるけれど、今回は押し入れの中にガムテ−プで厳重
に包んで入れていた、死んだらもう解ってもしょうがない。あとは後の人が
考える」
「そんなもんなんですかネ〜」
その約一年後・・・。
「いや、また再検査、入院です。一応ロッカ−代一年分入れときます。なん
かあったら処分してください」
前回に入院の時には言わなかった言葉に、覚悟にも似た恐さと、その時の目
の鋭さを私は今も忘れません。
「そんなこといわないで・・・また来てください・・・」
「もう少し早く会えたら、もっといろいろなことができたのに残念・・・」
もう私は返す言葉を失いました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
それから一年経ち、二年経ち・・・私はロッカ−を処分しました。
中にはおびただしい写真の数々・・・その人がどのような仕事をし、かなり
有名人であったかを私は知っています、そのロッカ−の中にあったおびただ
しい写真は、すくなくても二人の娘に見せたくなかった・・・そう思ってい
ます。処分するのに悲しく、つらいものでした。
私はその記憶と生き様をこのまま自分の事として、墓場に持って行こうと思
っています。そしてあの世で会えたらゆっくりと時間をとって話してみたい
と思っています。

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